幻の瀧蔵開き盛大に開催いたしました

先月25日に開催いたしました弊社イベントにおきまして「幻の瀧蔵開き」に多くの方にお越しくださりどうもありがとうございました。当日は快晴でむしろ汗ばむ程で、お客様にはご迷惑をお掛けいたしましたが、楽しくお買い物や試飲等をして頂けたのではないかと思っております。
また来年も4月の最終土曜日に開催したいと思っておりますので、今後ともご指導・ご愛顧の程宜しくお願い申し上げます。

「酒蔵の塩麹」発売しました

ついに、というか満を持して当蔵、塩麹を新発売することになりました。
その名も「酒蔵の塩麹」(ベタな名称ですみません)。

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※「酒蔵の塩麹」 ひと味違います!
150g 小売価格 525円(税込)

一般的に流通している塩麹とどの点が異なるか、と申しますと・・・
やはり酒蔵が作った麹ですので、『清酒用の種麹を使用している』という点であります。
通常種麹は清酒用と味噌醤油用で、使っている種麹は異なっています。
おおまかにいえば、味噌醤油用の麹はタンパク質を分解する酵素の力(プロテアーゼ活性)が強く、清酒用の麹はデンプンを分解する酵素の力(アミラーゼ活性)が比較的強いといえます。(なんのこっちゃわからん、かもしれませんが)

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※種麹が入っている袋。全国に「清酒の種麹を売っている麹屋」さんは数少ないが、そこに注文し純粋培養させた麹菌を購入。麹の作り方については話せば長くなるので、機会を改めて説明(予定)。
清酒用の方がどちらかといえば「おとなしめ」な麹でありましょうか・・・
その清酒用の麹の中でもさらにいろいろな種類の麹があり、当蔵では大吟醸用に使っている種麹を使っていますので、できた麹米はとても品があるように思われます。
で、お味は…といえば塩は出来るだけ控えめ(醤油や味噌と同じくらいの塩分濃度)で奥行きのある風味です。ガツンという強い味ではなく、品ある奥ゆかしく味わい、つまり米麹の甘みと塩分が見事に調和していると言えます。
この塩麹ですが、通常塩を用いる場面で使って下さい。
塩麹はこれまたざっくりとですが「塩」と「ブドウ糖」と「アミノ酸」が一つになった万能調味料ですので、塩を単独で用いるよりも味わいに深みがでます。
(米麹にはデンプンをブドウ糖に分解する酵素、タンパク質をアミノ酸に分解する酵素が含まれています)

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※出来上がった米麹。状貌がおしとやかで、実際食べてみるとすごくやさしい味。色白で本当に「和服美人」のよう。
つまり、塩ばかりでなく砂糖や化学調味料などをほとんど使わなくて済む(あるいは使う量が少なくて済む)というスグレモノですので、塩麹を使ったことのない方も是非とも当蔵の塩麹を一度試してみられてはいかがでしょう。
(通常の味噌屋さんや麹屋さんで作ったものとは味に違いがありますし、スーパーで売られている乾燥麹を用いてご家庭で作ったものとも違いがあります)
大好評発売中ですが、お近くに「幻の瀧 酒蔵の塩麹」が見当たらない場合は当蔵にても直接販売しております~。
皇国晴酒造 塩麹ネット直販へ
(こちらをクリックしてください⇒) http://www.47club.jp/shop/shop/shop.aspx?shop=24M-000022mhz#relatedlist

今シーズンの酒仕込み始まりました~

だんだんと寒さが強くなってきている11月。
当蔵でもようやく酒の仕込みが始まりました。
通常、一般の酒蔵では最初に造る酒はまず普通酒レベルのものを造るのが一般的かと思われますが、当蔵はいきなり「大吟醸」!

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※麹の種付けから7時間後の画像。撮影時点ではまだ見た目には蒸米には変化はない。
新酒しぼりたての大吟醸を今か今かと待っていただいているお客様が多いので、最初のお酒はいつの間にか大吟醸になってしまったという訳。
まず初日は麹米を蒸すことから。ほんのちょっとの量なので、社長Sがお客様の応対中あっという間に蒸し米が麹室の中に引き込まれてしまいました。

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※麹の経過簿。こうやって温度データはしっかり記載。
ということで初日は布で保温された状態の蒸米の画像のみを。。。。
米の状態はと言いますと、杜氏いわくい「今年は米がいいからかなりいい蒸しになったぞ」とのことです。

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※麹を作る際には、温度(湿度)管理に気を遣う。乾湿差も重要なファクター。

蔵人やってきました・・

11月に入り、仕込みが始まるシーズンがやってきました。
仕込みが始まると、今までシーンとしていた仕込蔵もちょっとずつ活気を帯びてきたような様子。
当社の蔵人、杜氏は新潟(小千谷)出身の桑原氏。桑原杜氏含め新潟は3名、そして地元黒部周辺からは5名の計8名で今年は造りに臨みます。

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※米を蒸す道具(甑:こしき)を掃除しているところ。米の蒸しはいい麹になるかならないかを左右するところなので、十分過ぎるくらいに清潔に。
「実は本当は9人なんだけどね・・」と社長S。
「何で?もう一人はどこ??」とおいら。
「ふふふ、ここにいるじゃあない!」人差し指を自分に向けている社長Sでありました。
でも、出張やら通常の業務なんかで蔵人務まるのかいな??
「まぼ、ご心配なく。出来るだけ仕込みを手伝って体で覚えるようにするよ。今期は麹造りを重点的にやるんだよ」
どうやら社長Sは朝から夕方まで仕込み作業をするのではなく、ポイントをしぼって作業をするらしいね。
うまくいくといいけど・・・

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※米麹を作るところ(麹室)の前を掃除。約半年以上の埃をしっかりと落とし、麹づくりに備える。
ちなみに、当蔵 最初に米を蒸すのは今月8日頃になる予定。最初のしぼりたて(大吟醸)は12月20前後予定です!期待していて下さい!

地震の影響で井戸水にも変化が・・・

震災から1カ月。
そういえばこの1カ月で、どうも「当蔵の水の味が変わっ」たらしい。。。
(と言ってもその水は観光用の自噴水であって、仕込み用の水は別水源でこの井戸の横に在り)
震災の際、この水が一瞬泡で真っ白になった、と目撃した従業員が証言。

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※一般見学用の「岩瀬家の清水」。生地地区の他の湧水には水量が減ったところがあったとか。おかげ様でこの湧水の水量には変化はなかったんだけど、是非一度この水を飲みにいらして下さい(大歓迎致します)!
最近寒い日が続いたので、この水をしばらく口にしていなかったおいらなので、「本当に味が違うんかな??」とおいらおそるおそる飲んでみました。
「うーん、味が違う! 硬水が軟水になったような・・・」
仕込みに使っているすぐそばの自噴水には変化はありませんでしたね~。
当蔵の天然水、環境省選定の名水百選に選ばれているこの水(黒部川扇状地湧水群「岩瀬家の清水」)は当蔵では3水源あり、仕込み水に使っている水源は軟水で観光用でお見せしている水は元々若干硬水でした。(各々の深さによって硬度が異なってます)
観光用の水はその深さが150mほどなので、素人考えなんだけど地震の影響で地下の地盤が変化し、海から微量に入っていた深層水の水脈が断たれてしまったかもと推測。
季節によって味は微妙に異なっていたんだけど、ここまで味ががらっと変わってしまうとは・・・やはり地震というのはいろんなところに影響を及ぼすんだな、と改めて実感した次第です。